「積み重ねた力を、未来へ ― 三学期のはじまりに」
日本体育大学桜華中学校・高等学校 校長 牛来 峯聡
新年あけましておめでとうございます。
昨年十二月の終業式では、冬休みについて、一年を区切り、新しい年を迎えるための大切な節目です。だからこそ、立ち止まって自分自身を振り返り、心と生活を整える時間にしてほしいそのような思いを皆さんに伝えました。
では、今日から始まる三学期は、どのような時間でしょうか。
私は、三学期を「整えた自分で、実際に動き出し、一年を締めくくる時間」だと考えています。二学期までに積み上げてきた努力を、最後に“形ある成果”へと結びつける期間、それが三学期です。
ここで、新年にあたり、皆さんの心に刻んでほしい大切なことを一つお伝えします。それは、「人は、正しい経験と努力を積み重ねれば、必ず成長する」ということです。私たちは時に、「才能」や「向き・不向き」という言葉に縛られ、自分自身に限界を設けてしまうことがあります。しかし、本来多くの力は、生まれつき備わっているものではなく、自分を育てた分だけ伸びていくものです。努力を重ね、自分を鍛えることで、人は少しずつ本来の力を表に出せるようになります。力は、使えば育つ。育てれば、次の困難を乗り越えるための力になります。では、その力をどのように育てていけばよいのでしょうか。大切なポイントは三つあります。
一つ目は、「まず、やってみること」です。
完璧である必要はありません。準備が十分でなくても構いません。昨年の反省や、新しいことに挑戦したいという思いがあるなら、それを行動に移し、一歩前に進むことが大切です。行動した人にだけ、次の力が生まれます。行動しなければ、力は眠ったままです。
二つ目は、「力は実行の中で身につく」ということです。
「分かったつもり」と「できること」は違います。頭で理解しただけでは、本番や試験で力を発揮することはできません。授業も、部活動も、行事も、進路実現も、日々の生活習慣も同じです。実際に行い、体験することで、初めて自分の力となります。
三つ目は、「繰り返すこと」です。
一度でできる人はいません。単に回数が足りないだけという場合がほとんどです。身につくまで繰り返す。自然にできるようになるまで繰り返す。この「繰り返しの力」こそが、成長する人に共通する大きな特徴です。今年は、この力を皆さんの最大の武器にしてほしいと思います。
三学期は短い学期です。しかし、だからこそ、取り組み方次第で最も大きく伸びる学期にもなります。「まずやってみる」「実行の中で力を身につける」「何度も繰り返す」――この三つを合言葉に、授業も、部活動も、行事も、進路も、最後までやり切ってください。
皆さんがこの三学期を全力で走り抜け、一年間の締めくくりを自分自身の手でつくり上げてくれることを、心から期待しています。今年が、皆さん一人ひとりにとって、希望や願いが実を結ぶ一年となるように。今日、この瞬間から、全員で新たな一歩を踏み出しましょう。


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