令和7年度 日本体育大学桜華中学・高等学校 入学式 学校長式辞
校長 牛来 峯聡
中学校、高等学校の新入生の皆さん、桜華中学・高等学校への入学、誠におめでとうございます。
新しい門出を迎えた皆さんを、私たち教職員一同、心から歓迎いたします。ここから始まる学びと成長の時間を、ぜひ希望を胸に大切に過ごしてください。
■学校の誇りと伝統
本校は、中学校と高等学校が併設された学びの場として、人間力を高める女性教育を長年にわたり推進し、数多くの成果を生み出してまいりました。スポーツの分野では多くの大会で優秀な成績を収め、地域の皆様からは「挨拶が素晴らしい」「礼儀正しい生徒が多い」との温かいお言葉をいただいています。これらの評価は、先輩たちが代々受け継いできた「互いを尊重し、礼を尽くす」という本校の伝統が支えています。皆さんも、どうかこの伝統を胸に、一日一日を充実させ、桜華の誇りを共に築いていってほしいと思います。
■建学の精神「健康」「努力」「敬愛」
本校が創立以来、最も大切にしているのは「健康」「努力」「敬愛」という建学の精神です。「健康」は、心身ともに健やかな状態が、学業や部活動をはじめ、あらゆる挑戦の土台となります。自分を大切にし、規則正しい生活を心がけるとともに、仲間と助け合いながら心の健康にも気を配って学校生活を送ってください。
「努力」は、成果が日々の積み重ねによって生まれるということを示しています。失敗や挫折を恐れず、目標に向かって粘り強く努力を続けることで、驚くほどの成長を手にできます。学業、部活動、行事など、皆さんを待っているさまざまな機会に果敢に挑んでください。
「敬愛」は、相手を思いやり、敬い、愛する気持ちが、人間関係を豊かにし、自分自身の心も磨きます。周囲の方々や地域社会への感謝を忘れず、支え合うことで得られる学びを大切にしてほしいと思います。
■教育理念「文武×美愛」
これらの精神を実践するため、本校では「文武×美愛」という教育理念を掲げています。
「文(ぶん)」は、学びへの深い探究心を養うこと。
「武(ぶ)」は、スポーツや日々の鍛錬を通して心身を鍛え、精神力を培うこと。
「美(び)」は、芸術や美しいものに触れ、豊かな感性を育むこと。
そして「愛(あい)」は、仲間や社会に対して思いやりの心を持ち、ともに成長することを意味しています。
この4つの要素を融合させ、人としての幅を広げ、あらゆる環境でしなやかに生き抜く力を身につけることが、本校での大きな目標です。皆さんには、この理念を支えとしながら多彩な経験を積み重ね、自分の可能性を大きく広げていただきたいと思います。
■新たな生活と挑戦
新入生の皆さんは、今日から本校での新しい生活をスタートさせます。期待や喜びを感じる一方で、慣れない環境に戸惑いや不安を覚えることもあるでしょう。しかし、本校には頼れる先輩や気さくな先生方がいます。仲間同士も互いに支え合いながら、課題や壁を乗り越えていけるはずです。何よりも大切なのは、どんなことにも「一歩踏み出してみる勇気」です。小さな前進の積み重ねが、やがて大きな自信へとつながっていきます。
■地域との結びつき
本校は、地域との連携が深い学校でもあります。地域行事への参加やボランティア活動など、多様な形で社会と関わる機会に恵まれています。挨拶一つとっても、周囲への感謝や敬意を伝える大切なコミュニケーション手段です。こうした活動を通して地域から愛され、同時に地域に貢献できる存在として、皆さんの力を発揮し、多くの学びを得てください。
■成長と責任
中学・高校時代は、人格形成の基盤を築く非常に重要な時期です。私たち教職員は、皆さんの可能性を信じサポートいたします。勉強や部活動で成果を上げるだけが成長ではありません。新しい仲間との出会いを通して視野を広げ、「自分はこういう人間になりたい」という未来像を少しずつ具体的にしていく。その過程こそが、かけがえのない財産になります。自分自身の可能性を信じ、本校での日々を力強く歩んでください。
最後に、新入生の皆さん、ここから始まる新たな学校生活を、心身ともに健康で、そして誇り高く送っていただきたいと思います。私たち教職員は、皆さん一人ひとりに寄り添い、成功や喜びをともに分かち合いながら、皆さんが思う存分に力を発揮できるよう全力で支援いたします。また、こうして新たな学校生活ができることは、保護者の方々やこれまでお世話になった先生方、そして多くの支えがあったからこそだという感謝の気持ちを、いつまでも忘れないでください。
新入生の皆さんの学校生活が、楽しく充実したものになるよう、心から願っています。
令和7年4月7日