和八年度 入学式 学校長式辞

日本体育大学桜華中学校・高等学校 校 長 牛来 峯聡

 

 新入生の皆さん、ようこそ桜華中学校・高等学校へ。

 

学校の誇りと伝統

 本校は、中学校と高等学校が併設された教育の場として、人間力を高める女性教育を推進し、長年にわたって大きな成果を収めてまいりました。

 スポーツの分野では多くの大会で優秀な成績を残し、地域の皆様からは「挨拶が素晴らしい」「礼儀正しい生徒が多い」との温かいお言葉をいただいております。

 こうした評価は、先輩たちが代々受け継いできた「互いを尊重し、礼を尽くす」伝統に裏打ちされたものであり、入学生の皆さんにもぜひ、この伝統を胸に日々を過ごしていただきたいと思います。

 

創立の校訓「健康」「努力」「敬愛」

 本校が創立以来、最も大切にしているのが、「健康」「努力」「敬愛」という校訓です。

 「健康」――心身の健やかさが、学業や部活動、あらゆる生活の基盤です。自分を大切にし、規則正しい生活を心がけるとともに、仲間と助け合い、心の健康にも配慮しながら学校生活を送ってください。

 「努力」――成果は日々の積み重ねの先にあります。失敗を恐れず、目標に向かって粘り強く努力を重ねることで、自分でも驚くような成長を遂げることができます。学業、部活動、行事など、さまざまな活動が皆さんを待っています。

 「敬愛」――相手を思いやり、大切にする気持ちが友人関係を豊かにし、さらに自分自身の心も豊かになります。周囲の方々や地域社会への感謝の念を忘れず、支え合いの中でこそ得られる学びを大切にしてください。

 

「挑戦 ~そして、強く、美しく、しなやかに~」

 本年度、本校はこの校訓の実現に向け、「挑戦 ~そして、強く、美しく、しなやかに~」を教育活動のスローガンとして掲げました。この言葉に、皆さんへの大きな願いを込めています。

「挑戦」

 これは何も特別なことではありません。今まで話したことのない人に「おはよう」と声をかけてみること。苦手な教科の問題にもう一度向き合ってみること。やったことのない部活動の体験に足を運んでみること。最後まで継続する意志をもつこと。そうした日常の中の一歩一歩の積み重ねが「挑戦」です。うまくいかなくても構いません。やってみたという事実そのものが、今後の皆さんの力になります。そして、挑戦した自分を誇りに思ってください。

「強く」

 強さとは、人に勝つこと、試合などに勝つことだけではありません。うまくいかないとき、悔しいとき、思わず涙が出るようなとき、それでも諦めずに「もう一回やってみよう」と立ち上がろうとする心、それも強さです。本校の創設以来の校訓にある「健康」と「努力」の言葉も、まさにこの心と体の強さを表しています。皆さんには、桜華中高での学校生活を通して、その力を身に付けてください。

「美しく」

 これは見た目のことではありません。困っている友達にそっと手を差し伸べる姿、感謝の気持ちを素直に「ありがとう」と伝える姿、約束や時間をきちんと守る姿、そうした一つひとつの行動の中にこそ、人としての美しさが宿ります。本校の先輩たちが大切にしてきた挨拶や清掃への丁寧な取り組みも、まさにこの美しさの表れです。皆さんもぜひ、その伝統を受け継いでください。

「しなやかに」

 竹を思い浮かべてください。竹は強い風が吹いても、しなやかにしなって折れることがありません。これからの時代は変化が激しく、予想もしなかったことが起きることがあります。そんなとき、しなやかに考え方を変え、まわりの人と力を合わせながら前に進む姿勢が大切です。一人で抱え込まず、柔軟に、そして逞しく取り組んでいくその姿勢こそが、皆さんの未来を切り拓いてくれます。

 

 「挑戦 ~そして、強く、美しく、しなやかに~」。この言葉を、ぜひ心の片隅に置いてください。壁にぶつかったとき、迷ったとき、この言葉がきっと皆さんの背中をそっと押してくれるはずです。

 

地域との結びつき

 本校は、地域との連携が深い学校です。地域行事への参加、ボランティア活動、ホームルーム活動や探究活動など、さまざまな形で社会とつながる機会があります。挨拶を交わすこと一つをとっても、周囲への感謝や敬意を示す重要なコミュニケーションです。地域から愛され、そして地域に貢献できる桜華中高生として、皆さんの活躍を期待しております。

 

成長と責任

 中学・高校時代は、人としての土台の基礎を築く極めて大切な時期です。私たち教職員は、皆さんに懸命に声をかけてまいります。それは皆さんの可能性を引き出したいという強い思いによるものです。勉強や部活動で成果を出すことだけが成長ではありません。新たな仲間との関係を築き、自身の視野を広げ、何よりも「自分はこういう人間になりたい」という未来像を少しずつ具体化していく――その過程すべてが、皆さんにとっての財産となるはずです。

 

 新入生の皆さんの学校生活が実り豊かなものとなりますよう、心から祈念いたしまして、式辞といたします。