始業式
令和7年度 日本体育大学桜華中学・高等学校 始業式 学校長式辞
○この夏の歩みを振り返って
みなさん、夏休みはどのように過ごしましたか。普段の学校生活とは少し違う時間の中で、自分自身と向き合い、成長につながる体験を得られたでしょうか。家族との大切な時間、友人と過ごすひととき、部活動での練習や試合、あるいは自分の夢や進路についてじっくり考える時間…。人それぞれの夏があったことと思います。
○桜華生の活躍と成長
暑さに負けず、皆さんは、部活動などの練習を通して、様々な練習試合、地区予選、都大会、関東大会、全国大会、そして世界大会まで、桜華の名を背負って果敢に挑戦し、その成果で桜華の歴史を塗り替えた生徒も沢山います。皆さんの頑張りは、桜華の誇りです。本当にお疲れ様でした。そして、ありがとう。
こうした経験は、皆さんを間違いなく一段と大きく成長させてくれます。その時、その場で感じた気持ち、悔しさ、達成感、仲間への感謝、親・先生・コーチへの感謝、自分自身への誓いなど、その気持ちを胸にしまい込まず、心の中で炎のように燃やし続け、新たな挑戦に向けて取り組んで欲しいと思います。桜華生の熱い気持ちが、桜華全体を活気溢れる学校にしていくはずです。そして、その先に、また今までに見たことがない新しい景色が広がっています。
「本気でやる」「夢中になる」「最後までやり抜く」――それこそが、人を強くし、優しくし、大きく成長させてくれます。
○努力が残す宝物
部活動等以外にも、この夏、様々な形で努力を重ねた皆さんもいます。生徒会活動、地域貢献活動、学校での講習や補習、自学自習、そして目前の進路実現に向けた対策への取組みなどに精力的に取り組んでいた大勢の生徒もいます。地域のために行動し続けること、講習等で学び続けること、そして、第一志望の進路実現に向けて調査・研究・対策など粘り強く続けること、どれも簡単なことではありません。しかし、それをやり遂げた人には、自信というかけがえのない「宝物」が残ります。引き続き、地域貢献活動、学習、進路対策にも継続的に取り組み、最善を尽くし、自主性を発揮させ、学力を高め、進路実現を果たしてください。進路実現を果たすということは、社会の一員として活躍することに近づくことになり、社会に貢献することにつながっていきます。地域や社会の中で、誰かの役に立ち、未来をつくる力になる――その第一歩が、いまここ桜華にある学校生活です。だからこそ、中学・高校という二度と戻らないこの時間を、仲間を大切にしながら、悔いのないように過ごしてほしいと思います。
○睡眠は力なり
桜華生が力を発揮するために最も大切なこと。それは、「睡眠をしっかりと取ること」です。
誰もが「自分は能力不足かもしれない…」と感じる瞬間があります。でも、それは本当に「能力不足」なのでしょうか?実は、多くの場合、それは「睡眠不足」なのです。2学期が始まるこのタイミングで、ぜひ一度、スマホの使用時間、テレビや動画の視聴時間などを見直してください。そして、毎日7〜8時間の睡眠を確保することにチャレンジください。継続すると、それだけで、集中力が高まり、活力も湧き、疲れが取れ、生活のリズムが整い、結果として、文武両道の力がみなぎってきます。難しいことではありますが、しっかり眠ることこそが「力」です。睡眠は力です。大谷翔平選手も言っています。「睡眠はトレーニングの一部」であると。彼は、一日8〜10時間の睡眠を取り、体調を整えているそうです。そして、校長は言います。「睡眠は、力なり」と。
○2学期の合言葉「出発」
2学期のスタートにあたり、気持ちを切り替えて目標を持つことは、とても大切です。何か皆さんの心に響く言葉はないかと、あれこれ考えました。たどり着いた言葉、それは、「出発」という言葉です。英語で言うと「Departure(ディパーチャー)」です。振り返ってみると、人は人生の中で何度も出発しています。新しい場所に旅立つとき、自分自身を見つける旅に出るとき、新しい挑戦を始めるとき。時には、一度止まって、もう一度出発点に立ち戻ることもあります。そして、そのどれもが、新しい自分に出会うための「出発」です。
「出発」には、応援してくれる声が自然と添えられています。それが「Good luck(グッドラック)」です。「Good luck(グッドラック)」という言葉には、「応援しているよ」「あなたなら大丈夫」「きっと良い結果が出るよ」――そんな温かいメッセージが込められています。
桜華生の2学期の目標は、「Departure(出発)」です。新たな気持ちで出発です。この言葉を合言葉に、桜華をもっともっと熱くし活性化させてください。そして、互いに思いやりを持ち、「Good luck」の気持ちを込めて、応援し合いながら、この2学期を乗り越えてください。
○おわりに
自分自身の可能性を信じ、昨日よりも一歩前へ踏み出してください。皆さん一人ひとりが新しい気持ちでこの学期を「出発」し、その歩みが桜華をさらに輝かせ、やがて社会を照らす光となることを、心から願っています。